ちょっと前まで中年小僧は旅人でした。
決して単に旅行好きなオヤジではなくて、自分では“旅人”だったんだと思っているのです。
でも、旅と旅行の違いって何なのでしょう?
一人旅という言葉はあっても、一人旅行とは誰も言いません。
家族旅行とは言うけれど、家族旅とは言わないし。
修学旅行はあくまで修学旅ではない。
いつに間にか、人はこの二つの言葉をなんとなく使い分けているような気がします。
実はボクは前からこの違いを簡潔に表せないかと思っていて、最近まで人にこう言い表していました。
旅=新しい何かを発見をするもの
旅行=想像していたものを確認するもの
しかし、どうやらそれも違うんですよね。
旅=陰
旅行=陽
ってイメージもあります。
話は変わって、一昨日、高一になる甥っ子が夜更けに突然訪ねて来ました。
彼の話によると親と喧嘩して、家出してきたということです。
まぁ、この年代ありがちなことなんですけど。
=以下、いい加減酔っ払ったオヤジと家出少年の会話=
「おじさんは日本じゅう行ったんでしょう?」
「沖縄以外は車で寝ながら行ったぞ」
「何日ぐらい行ったの?」
「まぁ、一回行けば一週間以上、一ヶ月近くは行ってたな」
「すげぇ、ぼくも行きたいです」
「おまえもうすぐ夏休みだべ、東北一周してくっか?おんちゃんと?」
「え、行きたいです!でも、課外とかあるし一泊で・・・」
「あ?一泊って、そりゃ旅行だべ。それより家出した人間が課外とか心配してんじゃねーよ!」
「あ、そーか」
おい、甥っ子よ。
君が今日、とりあえず荷物をまとめて、初めて家を飛び出し、小雨の中をチャリンコで10キロ以上漕いできた。
それこそ“旅”なんだぜ。
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