2014/07/19

旅が教えてくれた

先日、10年以上音通がなかった友人と会った。

40から50代、過ぎた時間はあたりまえにそれぞれの環境を変えている。

「ひさしぶり~」
お互いの第一声は同じだった。

「あのころと同じ口調で話してるね」
かなりの会話の後、彼女が言った。

「おかしい?」
「ん~ん。このほうがいい」

目的の場所へ歩く道すがら、僕は9年前にサラリーマンをやめ車で日本一周をした話をした。
彼女はその話に大いに興味を持ってくれたようだ。

彼女の夫とは会社の同僚であり旅仲間でもある。
それがささいなことで仲違いをして、それっきり。


それから僕は会社を辞めて、完全車中泊の旅に出た。

北海道の積丹半島の入り口。
すっかり諦め顔の僕がいる。
僕の足で先端までいける訳はないと。

でも途中までなら・・・

そうして第一歩を踏み出して、一歩づつゆっくりと。
結局往復4キロの道を歩ききった。
歩き方が悪いので擦れたのだろう、靴の一部が赤く滲んでいる。

しかしこの経験が、今でも僕に迷いが出たとき必ず背中を押してくれる。

だから今もこうして山道を登って行けた。
中腹で待つ彼のところまで。

静かに眠る彼のところまで。



旅の写真の整理を兼ねてちょっとしたスライドショービデオを作ってみた。

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